琉大図書館の改修終了 グループ討議の場整備


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学生らの主体的な学習支援を目的に設置された「ラーニングコモンズ」=6月24日、西原町の琉球大図書館

 琉球大学付属図書館(仲座栄三館長)の耐震改修工事がこのほど終了し、全館での利用が再開された。工事に伴い、昨年7月から大部分の区域の利用が制限されていた。工事に合わせ蔵書能力を拡充したほか、複数の学生が主体的な学習ができる「ラーニングコモンズ」も設置するなど、図書館機能も拡充した。

 「ラーニングコモンズ」は、グループ討議用の円卓やパソコン、発表用のスクリーンなどを集合させた場所。この場所を活用して討議やプレゼンテーションなどを行うことで、学生の情報収集や議論の力を育むことを目的としている。

 また大部分の書架を新しくすることで、蔵書能力は約95万3千冊から改修後には約102万8千冊となった。今後「重複文献の整理などで、増加する沖縄関係文献の保管スペースを確保していきたい」としている。

改修を機に図書館正門に設置されたオリジナルシーサー=6月24日、西原町の琉球大

 改修工事は昨年7月から今年3月まで実施された。工事期間中は当初、全面閉館の予定だったが、学習・研究への影響を懸念する学生や教職員などの声を受け、改修工事の対象となっていない区域に一部の文献を集め、部分的に開館していた。

 6月24日には改修を記念して、図書館の正面入り口に設置したオリジナルシーサーの除幕式もあった。シーサーは同大の西村貞雄名誉教授が制作した。

 除幕式で大城肇学長は「図書館が生まれ変わることが大学全体に変化をもたらすと確信する」と述べた。