大票田那覇で攻防 参院選 あす投開票


社会
この記事を書いた人 新里 哲

 第24回参院選は10日の投開票まで、残り1日となった。沖縄選挙区(改選数1)は自民現職で沖縄担当相の島尻安伊子氏(51)=公明推薦=と、無所属新人で元宜野湾市長の伊波洋一氏(64)が事実上の一騎打ちとなり、激しい選挙戦を展開している。各陣営とも8日は大票田の那覇市を中心に浮動票の取り込み、支持拡大に向けて最終盤の攻防を繰り広げた。

 島尻氏は那覇市の宇栄原団地を皮切りに各団地や主要交差点などで演説を展開し、セット戦術を取る公明の秋野公造氏(48)と共に那覇と浦添の両市で遊説した。「子どもたちが前途洋々たる未来に向かって泳ぎだせる環境をつくるのは大人、政治の責任だ」と子どもの貧困対策などを訴えた。

 台風の影響で不安定な天気となり、時折激しく降る雨に打たれながらもマイクを握って有権者らに政策を訴えた。夕暮れ時は家路を急ぐ人で混雑する開南交差点で演説し、通行人から「頑張ってね」と声を掛けられると笑顔で応えた。

 伊波氏は早朝から那覇市の旭橋交差点で手振り作戦を実施し、有権者にアピールした。午後には那覇市繁多川や松川、若狭の団地近くで演説をこなし「沖縄の美しい海を埋め立ててしまうと、沖縄の明るい未来を奪うことになる」と、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設反対を訴えた。

 雨の後の蒸し暑さの中、汗を拭いながら那覇市松尾の大平通り商店街を練り歩いた。商店主や買い物客と握手を交わし「絶対勝ってよ」と声を掛けられ笑顔を見せた。手を振る人たちには、車の窓から両手を振って声援に応えた。

 幸福実現党新人の金城竜郎氏(52)は那覇市内であいさつ回りなどをした。

 選挙戦最終日の9日、島尻氏は午後6時から那覇市のむつみ橋交差点で打ち上げ式、伊波氏は午後6時から同市の県民広場前で必勝大決起集会、金城氏は同市上下水道局前で打ち上げ式を開き、18日間の選挙戦を締めくくる。
(2016参院選取材班)