市民ら反発、検問を阻止 沖縄・高江のヘリパッド建設問題 基地ゲート前で資材搬入警戒


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
機動隊の検問準備に抗議し、座り込んで抗議する市民ら=20日、東村高江の新川ダム付近(提供写真)

 沖縄県の東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事に関し20日、沖縄に派遣されている警視庁や福岡県警の機動隊員らは、訓練場の各ゲート前を通る県道70号で19日に続いて検問を行おうと準備したが、市民らの反発で実施に至らなかった。建設予定地である「N1地区」のゲート前では未明から建設に反対する住民ら約100人が集結し、資材搬入などへの警戒を強めた。工事関係車両の出入りやそれに伴う機動隊の規制などはなかった。

 市民らはここ数日、工事再開に向けた沖縄防衛局の資材搬入やゲート前を封鎖するため市民が設置したテントや車の撤去を24時間体制で警戒し続けている。

 新川ダム付近の県道70号では「検問中」との標識を掲げた警察車両や検問の準備をする機動隊を市民らが確認したため、約30人が座り込んで抗議した。その後検問は実施されなかった。

 赤嶺政賢衆院議員によると、警察庁は19日の検問の理由を「状況を知らない車が近づくと危ないので情報提供をするため」と回答したという。沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんの集会あいさつでこれを知った市民からは「免許証の提示を求めたり住所を控えたりする必要はないだろう」と怒りの声と失笑が漏れた。

 午前に県議会与党議員団がゲート前を訪れて激励した。