対馬丸犠牲者漂着 戦没者遺骨、奄美で調査 厚労省聞き取り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 厚生労働省の職員が25日、太平洋戦争中に撃沈された疎開船「対馬丸」の犠牲者の遺体が漂着し、埋葬された鹿児島県奄美大島の宇検、大和両村で、埋葬された遺骨に関連する聞き取り調査を行った。

 対馬丸事件の犠牲となった人々の遺体が埋葬された場所で、遺骨収集に関連した調査が実施されるのは初めて。調査に同行し、沖縄に戻った沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんは29日、「遺骨を収集し、遺族の元に帰してほしい」と今後も調査を継続する必要があると強調した。

 具志堅さんらによると、宇検村では、当時、漂着した遺体の埋葬などにあたった大島安徳さんから話を聞き、大島さんと共に埋葬地の一つの船越海岸を訪れ、埋葬場所などを目視で確認した。大和村でも証言を基に埋葬地とみられる海岸を視察した。