「ここまで政府に虐げられるのか」 翁長知事が訴え 不作為の違法確認訴訟


この記事を書いた人 松永 勝利
被告席に座る翁長雄志知事(前列左端)と県側弁護団ら=5日午後2時ごろ、福岡高裁那覇支部(代表撮影)

 翁長雄志知事の名護市辺野古の埋め立て承認取り消しに対して、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟の第1回口頭弁論が5日午後2時、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)で開廷した。翁長知事は意見陳述で「地方自治の根幹、ひいては民主主義の根幹が問われている裁判でもある」と訴えた。
 翁長知事は「自国の政府に、ここまで一方的に虐げられる地域が沖縄県以外にあるでしょうか」とも述べ、辺野古への新基地建設を強行しようとする国の姿勢を批判した。
 訴訟では承認取り消しや同取り消しを取り消すよう求めた是正の指示の適法性が争われる。
 高裁那覇支部は次回期日の19日で結審した上で、判決を9月16日に言い渡すことを決めた。
 県側を支援するため「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が午後1時から裁判所向かいの城岳公園で開いた集会には約1500人(主催者発表)が参加し、翁長知事らを激励した。【琉球新報電子版】