障がい者・高齢者観光案内所 3年連続で利用者増


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 那覇空港と国際通りで障がい者・高齢者観光案内所を運営するNPO法人バリアフリーネットワーク会議(親川修理事長)は11日までに、15年度の運営実績を発表した。両案内所への問い合わせ件数は前年度比13・3%増の1万5559件となり、3年連続で前年実績を上回った。月別で見ると7月の利用が最多。沖縄を訪れる観光客数が最も多くなる8月が最も少なく、障がい者や高齢者がピーク時期の来県を避ける傾向が見られた。

 案内所ではバリアフリー対応の観光地情報の提供をはじめ、車いす・ベビーカーの貸し出し、介助・付き添い手配、一時預かりなど保育サービス(国際通りのみ)などの業務を行っている。外国人客からの問い合わせに対応する機会も大幅に増加しており、15年度は前年度の4倍となる822件の問い合わせがあった。

 案内所のサービスのうち、旅程のアドバイスや滞在先との受け入れ調整など継続的な関わりが必要となる相談業務は72・1%増の3311件だった。

 相談者別では、提携する近畿日本ツーリストなど旅行会社を通じた支援が42%を占め、外国人客が25%、障がい者と高齢者はそれぞれ15%、学校関係が3%だった。

 また、障がい者が取り組むスポーツ活動「パラスポーツツーリズム」について、15年度に県内で実施された合宿や大会、イベントなどは22件、参加人数は525人だった。

 競技別では陸上競技が19件で最も多く、冬期間の自主トレーニングが目立った。地域では、毎年車いすマラソン大会を開催する宜野湾市や、パラスポーツ競技に特化したトレーニング用具を設置する沖縄市や豊見城市など本島中南部に活動が集中しており、宮古島と石垣島はマラソン競技の合宿地として使われた。