高江区の意見尊重 直接交付金創設要請


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 【東】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場への新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、自民党県議に高江区への直接交付金創設を要請した伊集盛久村長は23日、「仮に区民が(交付金を)拒否すれば、私の立場から要請していても、受け取ることは不可能だ」と、高江区の意見を尊重する姿勢を示した。

 自民党県議らは伊集村長の要請を受け、23日に官邸を訪れ菅義偉官房長官らへ交付金創設を要請する方向だったが、台風で延期になった。改めて要請に行く予定だが、主要県議らが南米出張するため、要請は9月以降になる見込み。伊集村長は、国に直接要請する意向があるかを問われ「今のところないし、行くとも言ったことがない」とした。県議らが官邸に要請して、前向きな結果が得られた場合に改めて調整するとした。

 伊集村長は県議団に要請した理由を「ヘリパッド建設問題で長年にわたって高江区民が迷惑を被っている。過重な基地負担があるので、それに伴う何らかの軽減が必要だと判断し、独断で申し入れた」とした。

 高江区はこれまでヘリパッド建設反対を2回決議しており、17日の自民党県議団との面談に同席した仲嶺久美子区長は、区として交付金創設の要請はしていない。