FC琉球、反撃届かず サッカー天皇杯2回戦 鳥栖に1―3


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 サッカーの第96回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)第3日は3日、全国各地で2回戦20試合が行われた。県代表のFC琉球は佐賀県のベストアメニティスタジアムでJ1のサガン鳥栖(佐賀)と対戦し、1―3で敗れた。琉球は0―2で折り返した後半、さらに1点を追加された後の同21分、MF田辺圭佑が1点を返した。その後は追加点は奪えなかった。初戦となったJ1勢のうち名古屋、仙台、甲府がJ3勢に敗れて姿を消す波乱があった。名古屋は長野(長野)に0―1で惜敗し、仙台は盛岡(岩手)に2―5で大敗。甲府は大分(大分)とのPK戦を落とした。J1年間首位の川崎は秋田(秋田)、第1ステージ覇者の鹿島は富山(富山)のJ3クラブに順当勝ちした。2回戦の残り4試合は7日に行われる。

▽2回戦
鳥栖(J1)
 3―1(2―0,1―1)
琉球(沖縄)
▽得点者【鳥】エルカビル、鎌田、岡田【琉】田辺

◆J屈指の堅守 攻撃阻まれ

 堅守の格上を相手に、FC琉球は持ち味の攻撃力を武器に後半21分、意地の1点をねじ込んだ。J3で10位の琉球。J1第2ステージで首位に勝ち点差1の3位につけるサガン鳥栖を相手に食らい付いたが、“一発勝負”を勝ちに結び付けることはできず、3回戦進出はならなかった。

 前半9分に先制を許すと、同18分に2失点目。琉球は前半、5本のシュートを放ったが、鳥栖の堅守に阻まれ、0―2で折り返す。

 後半17分、さらに1点を追加されるが、琉球も黙ってはいなかった。「相手(鳥栖)は3点取ったあとなのでかなり引いていた。逆にそこを狙っていた」というMF田辺圭佑。同21分、右サイドのMF富所悠、中央のMF知念雄太朗とつないだパスを受けた田辺がドリブルで切り込み、左足シュートでゴールネットを揺らした。

 「相手の裏に抜けていこうかとも思ったが、自分がフリーになっていたので思い切ってダイレクトに受け、自分で持っていったのが良かった」

 後半の8本を含め計13本のシュートを放った琉球だが、現在J1で最少失点と安定感ある鳥栖の守備をこじ開けることは難しかった。結局、追加点は奪えないまま2回戦で姿を消した。

 唯一、鳥栖の堅守を破った田辺だが「琉球はチャンスを得点につなげられなかった辺りは、もっと質を上げていかないといけない」と引き締める。琉球は1週間後から約1カ月ぶりに再開するリーグ戦で、巻き返しを図る。

◇早い時間の失点敗因

 金鍾成監督(FC琉球)の話 県代表として3回戦へ進めなかったことが残念。早い時間に簡単に失点してしまったことが敗因だ。守備で粘って粘って守ることができなかった。

 一方、攻撃はいつも通りの形をつくることができ、つないで攻めることはできていた。結果につながらなかった部分と、内容としてはできていた部分があり、試合の内容自体は五分五分だったのかなと。一発勝負の試合だし、とにかく攻めていくということだけを考えていた。