「入院から地域生活へ」 伊の精神保健、55人学ぶ


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自己紹介で歌を披露するジャコモ・アルベリーチさん(左端)=8月31日、北谷町のアソシア社会大学

 【北谷】精神科病院のないイタリアの精神保健を学ぶ「イタリアからめんそーれツアー―イタリアからの声をきく」(保健・福祉・医療ネットワーク研究会、東京ソテリア主催)が8月31日、北谷町のアソシア社会大学で開かれた。

 協同組合の一つであるデイケアセンター「アスコープ」の相談員マリオ・ピチリッリさんと利用者ジャコモ・アルベリーチさんを招き、入院医療から地域生活中心の支援に変わったイタリアの精神保健について話を聞いた。

 ピチリッリさんは、精神障がいのある人を支援する過程を紹介し、「イタリアでは多様な職種でつくるオペレーションチームがあり、患者がどこでどんな治療を受ければ最適かを考え、決めていく」と説明した。

 集まった約55人はイタリアのように精神科病院がなくなった場合に期待できることや不安なことを考えて話し合った。参加者からは「いろんな人が交ざって暮らせる社会をつくりたい」「世間の目が不安だ」などの意見が上がった。