ヘリパッド建設 警察また作業員運ぶ 市民ら疑問の声


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 【ヘリパッド取材班】米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、機動隊は5日、ヘリパッド建設工事に関わる工事関係者13人を機動隊の車両に乗せて米軍北部訓練場N1地区ゲート前まで運んだ。機動隊は2日も工事関係者を警察車両で運んでいた。市民らから「警察は公正中立であるべきだ」などの批判の声が上がっている。

 市民ら15人はN1ゲートから北へ4キロ離れた県道70号で、工事車両の通行を遅らせるため両車線にまたがって車両を止めるなどした。午前11時15分ごろにN1の北に工事関係者13人が到着。15分後には警察の誘導でN1ゲートの方向へ徒歩で移動し、その後、近くに止めていた警察車両に乗り込んでN1ゲートへ向かった。県警は警察車両や県警が借り上げたレンタカーなどで工事関係者を運んだことを認めた。さらに2日にも工事関係者を運んだことも認めている。「作業員に対する妨害行為が直接発生することも十分に考えられたので乗せた」と説明した。

 現場で抗議活動をしていた高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の間島孝彦共同代表は「警察は『中立』と言いながら、ヘリパッド建設工事に積極的に関わっている」と批判した。

 一方、沖縄防衛局は5日、N1ゲートに大型トラック20台分の資材を搬入した。ベテランズ・フォー・ピース(VFP)のメンバーや市民らはメインゲートと高江橋間の県道70号でも車両を中央線をまたぐように止めるなどの抗議活動を展開した。