仮設トイレの提案も マチグヮーの地域円卓会議 那覇


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マチグヮーのトイレについて話し合う円卓会議着席者と観覧席の市民ら=8月31日、那覇市のてんぶすホール

 マチグヮーのトイレ問題を考える地域円卓会議(なはマチグヮーイベント連携プロジェクトチーム主催)が8月31日、那覇市のてんぶすホールで開かれた。平和通りなどの商店街関係者や店主、市役所職員、マスコミ、識者などの代表者と観覧していた約50人の市民らも一緒に商店街のトイレ問題と解決策について話し合った。

 円卓に着席した那覇市中心商店街連合会の粟国智光副会長が、公設市場などの商店街で買い物客らが使えるトイレが少ないことを論点として提示。平和通り商店街振興組合の矢野弘子専務理事が平和通りの店舗の構造上トイレの提供が難しいこと、事業者だけでは負担が大きい現状を説明した。経営する居酒屋とは別にトイレのみで店舗を借りている柄崎(つかざき)隆広さんは「トイレだけで居酒屋の倍の家賃が発生する」と共同のトイレの必要性を指摘した。

 一方で、那覇市役所なはまちなか振興課の渡嘉敷洋美さんはトイレの新設には「8千万円近くかかる」と報告。沖縄タイムスの我喜屋あかねさんは防犯対策の必要性にも言及した。工学博士で琉球大学名誉教授の池田孝之さんは、海外のような有料の共同トイレや、平和通り2階の空き部屋に仮設トイレを設置することを提案した。

 会場からは、店舗経営者で夜間のトイレの見回りをすることや、明るくすることで防犯に努めること、有料でトイレや身支度ができるパウダールームを設置し、経営することなどさまざまなアイデアが上がった。