飲酒運転「ゼロ」に 県民大会、1000人誓う 沖縄市


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飲酒運転撲滅を誓って両手で「0(ゼロ)」を作る来場者=9日、沖縄市八重島の沖縄市民会館

 【沖縄】飲酒運転根絶県民大会(主催・県、県議会、県警)が9日、沖縄市民会館で開かれた。交通事故犠牲者への黙とうで始まった大会は、飲酒運転撲滅活動アドバイザーの山本美也子さんが「思いやりで社会を変える。飲酒運転撲滅への願い」と題して講演したほか、飲酒運転根絶ロゴマークが発表された。

 山本さんは2011年に当時16歳だった長男の寛大さんを飲酒運転事故で亡くした。「(事故から)あっという間だったようでもあり、時間が止まっているよう」と静かに語り始めた。

 事故前日、息子の顔をよく見ずに家を出たことに触れて「以来、ありがとうとごめんなさいはその日のうちに。いってきますといってらっしゃいは、顔を見詰め“無事に帰って来てください”の願いを込めて言う」と、突然大事な人を奪われた悔しさを表現した。

 山本さんは「飲酒運転事故は遺族だけでなく、加害者の家族も時間が止まる。誰も(人の)時間を止めてはいけない。だから飲酒運転は駄目だ。私たちはみんなで飲酒運転を止めていく必要がある」と力強く訴えた。最後に来場者全員と両手で「0(ゼロ)」をつくり、飲酒運転撲滅を誓った。

 大会には関係者や市町村職員、高校生ら約千人が参加。大同火災海上保険やりゅうせき、北谷高校、新城小学校の代表が飲酒運転根絶メッセージを発表した。