本島タクシー、初乗り550円に 11月にも値上げ


この記事を書いた人 志良堂 仁

 沖縄総合事務局は15日、沖縄本島地区のタクシー運賃について、小型車と中型車を統一した「普通車」の初乗り料金を11月にも上限550円に上げる。同日、那覇市の県ハイヤー・タクシー協会会館で開かれた第3回沖縄本島地域タクシー準特定地域協議会で新運賃案を提示し、承認された。本島のタクシー運賃が値上げされるのは2007年以来、9年ぶり。総合事務局は今後、内部手続きを経て9月末にも正式決定、11月から適用する。

 これまで初乗り料金は小型車が480~500円、中型車が490~510円の幅でタクシー業者が料金を決めていた。新運賃で普通車は530~550円となる。排気量2千cc以上の大型車は580~600円、7人乗り以上の特定大型車(ジャンボタクシー)は640~670円に値上げされる。走行距離や時間に応じた加算運賃も値上げする。

 値上げ率は業界19社が求めた15・78%より抑え、9・45%とした。総合事務局はタクシー業者の収支を独自に査定した結果、値上げ幅を9%台に抑えても収支は合うと判断した。

 料金案が協議会で承認されたことを受け、県ハイヤー・タクシー協会の湖城秀實会長は「レンタカー、運転代行の普及でタクシー事業の営業収入が低下する一方、整備費が増え、経営が厳しくなっていた。乗務員の待遇改善やサービス向上、客のニーズに合った車両の導入を行い、利用を促進したい」と話した。