辺野古埋め立て承認取り消しを巡る不作為の違法確認訴訟での敗訴を受け、翁長雄志知事は16日午後、県庁で弁護団と共に記者会見に臨んだ。
「なぜ沖縄だけがほかの都道府県と異なる形で物事が処理されるのか。一地方自治体の自由、平等、人権、民主主義、民意が一顧だにされないということが、ほかの都道府県であり得るのか。大変疑問に思う」。語り口は淡々としながらも終始険しい表情を崩さず、国や裁判所の在り方や沖縄への差別的な扱いに対して強い言葉で非難し続けた。
記者会見が行われた県庁6階の会議室に翁長知事が入室したのは、予定時刻から2分遅れの午後5時32分だった。80人以上の報道陣が詰め掛けた会見室に入ると、硬い表情のまま一礼して席に着いた。
辺野古新基地建設を阻止することについて「県民の切なる願いだ」と強調。会見の最後には「長い、長い闘いになると思うが、私自身は新辺野古基地は絶対造らさないという信念を持ってこれからも頑張っていく」と訴え、席を立った。