家庭や学校で使おう 「しまくとぅばの日」10年でシンポ


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
しまくとぅばの普及、継承について議論する(右から)じゅん選手、謝敷勝美さん、仲田美加子さん、八木政男さん、宮良信詳さん、司会の糸数美樹さん=17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 9月18日を「しまくとぅばの日」と県条例で制定してから10周年を迎えたことを記念するイベント(県主催)が17日午後、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催された。シンポジウムではしまくとぅばの普及・継承に向けた課題などを議論した。家庭でのしまくとぅば使用や学校教育の強化など多様な意見が出された。

 宮良信詳琉球大名誉教授は「伝統的な言葉を学ぶことは言語権として保障されている。学校で教科として教えるべきだ」と訴えた。

 下地中学校の謝敷勝美教諭はみゃーくふつ(宮古の言葉)教育の取り組みを紹介し、「習った言葉を家庭でおじいさん、おばあさんにも使うよう促している」と語った。

 お笑い芸人のじゅん選手は「インターネット上にあるしまくとぅばの動画を見て親子で勉強できる」と提案した。役者の八木政男さんは「言葉が完璧に分からなくても、お年寄りも若者も互いに話し掛けることが一番大事だ」と指摘した。

 県文化協会の仲田美加子会長は各市町村の文化協会の取り組みを紹介し、「芸能を取り入れることでしまくとぅばを使う環境をつくれる」と指摘した。