【ブラジル】県費留学に理解を 20人参加、経験者が報告


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留学に関するアドバイスをする(左から)伊礼リリアン美樹枝さん(名桜大)、具志堅リジア春恵さん(琉球大)、松本カリナさとみさん(沖国大)の3人=8月27日、サンパウロ市の県人会本部会館

 サンパウロ市のブラジル沖縄県人会本部会館で8月27日、ブラジル沖縄県人会(島袋栄喜会長)主催の「第2回県費留学報告・説明会」が開かれた。沖縄県留学生OB会の「うりずん」に所属する元県費留学生を中心に開かれた。

 報告会は元留学生らが1年間、沖縄で学んだことについて発表し、留学希望者に県費留学制度をより理解してもらい、アドバイスをすることを目的に昨年から行われている。会場には県費留学生OBや希望者ら約20人が参加した。

 今年3月に帰国した2015年度県費留学生で琉球大に留学した具志堅リジア春恵さんは「沖縄における帝国主義教育」というテーマで講話した。琉球処分から皇民化教育、風俗改良や沖縄戦までの歴史の流れを述べ、絶滅の危機にひんしたうちなーぐちや、「日の丸」「君が代」、沖縄戦の歴史教育など現代の沖縄の問題ついて発表した。

 遠隔地からの参加希望者がいるため、今回はうりずんのユーチューブチャンネル(Urizun Kai)を通して生中継で配信し、サンパウロから約千キロも離れたカンポグランデからの視聴者もいたという。選考試験は17日行われた。
(城間セルソ明秀通信員)