「命を守るために」 中高生がスマホのルール議論


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
パネル討議でネット被害などを議論する登壇者ら=16日、浦添市のてだこホール

 情報化社会やスマートフォン利用について中高校生自らが考える「自分で考えるプロジェクト2016特別フォーラム~ココロとカラダにいいネットとの付き合い方」(県など主催)が16日、浦添市のてだこホールで開かれた。高校生自らがスマホの利点や使用時間、使用上のマナーについて発表したほか、中高生が参加したパネル討議ではスマホのルール作りなどについて議論を交わした。

 フォーラムには中高生や保護者、教育関係者ら約500人が参加した。

 ネット被害に関し、安川雅史氏(全国webカウンセリング協議会理事長)が基調講演。安川氏は、中高生がネットでのいじめやトラブルが原因で命を落とした事例を紹介。「命を守るためにも(有害サイトへのアクセスを制限する)フィルタリングを活用すべきだ」と強調した。

基調講演でネット被害の実情を訴える安川雅史氏

 県内8校の高校生15人が3グループに分かれてスマホの利点や使用時間、使用上のマナーについて発表した。スマホ利用のマナーについて報告したグループは「(職場でスマホを使うことで)学生だけでなく社会人も仕事とプライベートの区別がつかなくなるのでは」と問題提起した。

 パネル討議では、中高生代表のほか、県警、教育関係者らが登壇しネットの功罪やスマホのルール作りについて議論した。スマホ利用のルール作りでは「親子で話し合いながらルールを作ることが大事だ」「大人もスマホ利用のマナーを見直すべきだ」などの指摘があった。

 中学生代表でパネル討議に登壇した神森中3年の喜友名宏太さん(14)は「相手にも自分にも迷惑を掛けない姿勢でネットと付き合うことが大切と感じた」と話した。

 高校生代表で登壇した陽明高2年の恩川稜平さん(17)は「(基調講演で)ネット被害が実例を踏まえて紹介され、イメージしやすかった。今日知ったことを学校に持ち帰り、発信することが重要だと感じた」と述べた。