北部着陸帯 提供区域で阻止行動 防衛局、市民を拘束


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事が本格着手してから2カ月がたった22日、建設反対の市民ら約30人は、米軍提供施設区域内にあるN1とH地区のヘリパッド造成地に進入して抗議行動を展開した。米軍提供区域内での本格的な抗議行動は初めて。

 N1地区では作業員約10人が整地工事を行っていたが、午前11時ごろ市民らが現れたため作業を一時中断。午後に入り、防衛局職員や機動隊ら40~50人が集結して市民らとにらみ合う中、工事が再開された。市民らは重機で引き倒されそうになる木にしがみつくなどして工事を中断させた。H地区に向かった市民らは、工事用運搬道路を整備していたショベルカーを取り囲み工事を阻止した。

 午後3時ごろ、N1地区で防衛局幹部の「違法侵入で拘束する」との指示を受け、職員十数人が沖縄平和運動センターの山城博治議長を一時拘束。市民らが「不当拘束だ」と抗議し、解放された。抗議行動は夕方までに終了した。

 抗議行動に参加した名護市の60代女性は「木が無造作に伐採され、自然破壊が進んでいる」と怒りをあらわにした。