地域で健康づくりを 伊江村、推進協に3部会設置


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 【伊江】伊江村は地域住民に密着した総合的な健康づくり対策を推進しようと、健康づくり推進協議会をこのほど開催し、村健康増進計画策定専門部会を設置した。同部会では村民の保健向上について6月から議論を重ね、今月7日、伊江村農村改善センターでこれまでの課題と解決策を取りまとめた。

伊江村の健康づくりについて協議を重ねた健康増進計画策定専門部会部員=7日、伊江村農村改善センター会議室

 専門部会は保健所や保健医療機関、教育、社会福祉、商工観光、農水産業関係者らで組織する。会員は30人。わらび(子ども)部会、ちゅーぱんじゃ(働き盛り)部会、がんじゅー(高齢者)部会の3部会を設け、協議を重ねた。

 わらび部会は「虫歯の有病率が横ばい状態にある。身近に育児をサポートする体制が乏しい」と報告。ちゅーぱんじゃ部会は「検診受診者が少ない。喫煙者や飲酒者が多い。メタボ予備軍が多い」、がんじゅー部会は「単身世帯と要介護認定者が増加傾向にある。若年および前期高齢者の認知症もいる」と指摘し、課題が浮き彫りになった。

 対策として、わらび部会は「歯磨きの習慣化を図る。地域の中でサポート体制をつくるなど、子育てがしやすい環境をつくる」、ちゅーぱんじゃ部会は「検診の受診者を増やす。生活習慣の改善」などを挙げた。がんじゅー部会は「検診の受診者を増やすための手段として、いろいろな集会で検診の重要性を説く」などと意見した。

 垣迫紀子保健師長兼課長補佐は「伊江村は人と人とのつながりが強い地域だと感じている。地域のサポート態勢は築きやすいと思う。1人の100歩より100人の1歩。参加した皆さんが声を上げ行動を起こすことが、大きな1歩になり、住みやすい村になるのではないか」と話した。

 次年度から、これらの課題を踏まえた具体的な取り組みが始まる。
(知念光江通信員)