ベスト8出そろう 県秋季高校野球第9日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第66回県高校野球秋季大会第9日は25日、コザしんきんスタジアムと沖縄セルラースタジアム那覇で3回戦4試合を行い、コザ、興南、知念、嘉手納がベスト8に勝ち上がった。コザは第2シードの沖縄尚学に3―2で競り勝ち、21年ぶり19度目、興南は5―4で第3シードの八重山に逆転勝ちして2年連続29度目の8強入り。嘉手納は4―2で豊見城を破って2年連続9度目、知念は浦添商に7―0で七回コールド勝ちして3年ぶり16度目のベスト8進出となった。準々決勝は10月1日に両球場で行われる。

最後の打者を三振に取り、ガッツポーズするコザの主戦・護得久廉=25日、コザしんきんスタジアム(又吉康秀撮影)

◆コザ終盤突き放す/ナイン一丸 好機逃さず

 一度チャンスがつぶれかけたが、コザの集中力は途切れていなかった。

 同点の八回に巡ってきた無死一、三塁の好機。一塁ライナーで、飛び出した一走の仲村宏史朗が刺された。併殺で2死三塁に。「流れが悪くなったかな」と感じた仲村だったが、ベンチでは「みんなが気持ちを切らさず声を出していた」。続いて打席に立った照屋竣生は「チャンスは続いている」と気持ちを奮い立たせ、三塁手を強襲する内野安打で決勝点をもたらした。

 先制は初回だった。沖尚のエース河野哲平の立ち上がりを攻め、2死一、二塁から仲村が二塁打を放ち2点をもぎとった。中学時代から河野と知り合いという仲村は、「負けたくなかった」と気合を入れた一打を振り返る。

 先発のマウンドを任された護得久廉は大会前に爪が割れた影響で、「まだ(爪に)違和感はあった」と認める。五回までに同点とされたが、チェンジアップをうまく使いながら六回以降のピンチを切り抜けた。「どんな場面でも絶対に打ち取るつもりだった」と強気の投球で完投した。

 第2シード沖尚を破って、チームは21年ぶりに秋ベスト8に進んだ。仲村は「この経験を自信に変えて次の試合に向かっていきたい」と引き締まった表情を見せた。(平安太一)

<きのうの結果>
コザ 3―2 沖縄尚学
知念 7―0 浦添商
  (七回コールド)
興南 5―4 八重山
嘉手納 4―2 豊見城

<10月1日の試合>
▽準々決勝
【セルスタ】10時
美来工科―宮古総実
コザ―知念
【しんきん】10時
宜野座―那覇
興南―嘉手納