18歳選挙権 記事を通して学ぶ 中部農林高でNIE講座


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当日の記事から考えて理想の候補者づくりをする中部農林高の生徒ら=27日、うるま市の同校

 本紙記者による主権者教育をテーマとした出前講座が23、27の両日、うるま市の中部農林高校で行われた。2クラスに分かれた2年生約50人が当日付の紙面から記事を選び、社会をよりよくする方法について考察した。生徒たちは約4人のグループで1人の架空の候補者をつくり上げ、選挙公約として発表し合った。

 NIE推進室の東江亜季子記者は18歳選挙権について解説し、「情報に対して自分の意見を持つことが大事。アンテナを張って、生活について考える習慣を付けて」と強調した。

 ワークショップでは、米軍のハリアー攻撃機墜落の記事から「米軍の訓練を制限する」、スポーツ面の記事から「大会に分教室の生徒も一緒に出場できるようにする」などの公約が出された。また、同じ「ペット殺処分」の記事を選んだ二つのグループでは、一方は「ペットを捨てたら処罰する」、もう一方は「ペット手当を支給する」と、相対する公約が出された。

 造園科の浜元清公さん(16)は「学びたいと思っていた18歳選挙権について知ることができてよかった」と喜んだ。園芸科学科の宮城真子さん(16)は「自分が投票するならどんな人がいいか、少し考えてみようかな」と話した。名渡山直子教諭は「興味深い内容で新鮮だった」と評価した。