沖縄県知事「理解できぬ」 米ハリアー機、究明なく飛行再開へ 米軍司令官が発表


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ハリアー戦闘攻撃機の飛行再開決定について語る翁長雄志沖縄知事=5日、沖縄県議会

 在沖縄米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官は5日、米軍キャンプ瑞慶覧で会見し、9月22日に墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行を今月7日以降に再開すると発表した。事故原因は「特定していない」と述べた。原因究明しないまま墜落から2週間弱で飛行再開を決めた。再開発表を受け、沖縄県の翁長雄志知事は「安全とする説明も十分とは言えず理解できない」と抗議した。

 原因究明の調査完了には数カ月かかるとした。一方的な飛行再開の表明に対し安慶田光男副知事が、6日に米軍や日本政府などに抗議する。

 ニコルソン氏は「何が起きたのかを知りたいことは知っているが、法律によって中途段階の調査内容は明らかにできない」と説明した。「世界中でハリアーは飛び続けている」と安全性を強調した。