“神の泥”で厄さらば 宮古島・平良島尻パーントゥプナハ


この記事を書いた人 新里 哲
親に抱きかかえられて泣き叫ぶ子どもに厄払いの泥を塗るパーントゥ=6日、宮古島市平良島尻

 【宮古島】国の無形民俗文化財に指定されている宮古島市平良島尻の伝統行事「パーントゥプナハ」が6日、始まった。泥だらけのつる草をまとい、仮面をつけた来訪神・パーントゥが人や物に泥を塗って、厄払いをした。パーントゥに追い掛け回された人たちの悲鳴が集落中に響き渡った。7日まで行われる。

 午後5時すぎ、集落の外れにある「ンマリガー」(生まれ井戸)から現れた3体のパーントゥは、宗家に当たるムトゥを訪れ、古老に泥を塗った。住民や観光客、改築したばかりの家など、人や物を問わず泥を塗りつけた。自宅の玄関まで泥を塗られた島尻正さんは(58)=市平良島尻=は「還暦前なので健康に恵まれたい」と笑顔で話した。