那覇市民会館倒壊の恐れ あすから「無期限休館」 耐震診断結果踏まえ市決定


この記事を書いた人 金城 美智子
那覇市民会館の全景(那覇市のホームページより)

 那覇市寄宮の那覇市民会館が国の耐震基準を満たしておらず、大地震などの際に倒壊の恐れがあることが市の耐震診断で明らかになった。12日午後に、城間幹子市長が定例会見で公表した。市は安全性確保のため、13日から休館にする。利用再開のめどは立っておらず、事実上無期限での休館となる。

 市は早くて年内にも耐震補強をした場合の予算を算出する予定。年度内には調査結果を踏まえた上で、取り壊すかどうかも含めて市の案をまとめ、住民や識者を交えた委員会に提案する予定としている。

 市は3月から9月30日まで耐震診断を実施。当初、耐震診断中として11月から2017年6月30日までの一時利用中止を公表していたが、今回の結果を踏まえ、定期点検による休館期間である10月も含めた無期限休館を決めた。

 市民会館は1970年に開館。07年ごろから、経年劣化によるコンクリートの剥離(はくり)落下が頻発していた。住民や関係者からは、歴史的な価値や建造物としての価値が高いとして建物の保存を求める声や、市民会館跡地への真和志支所の建設を望む声などが上がっている。
【琉球新報電子版】