国境越え 書の絆 茅原書藝会、上海で初の共同展


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揮毫した作品を茅原南龍氏(左手前)に贈る韓天衡氏(右端)=15日、中国上海市の韓天衡美術館

 【中国上海市=宮城隆尋】沖縄の茅原書藝会(茅原南龍主宰)と中国の韓天衡文化芸術基金会(韓天衡主宰)が初めて共同開催する書道展「上海・琉球書心津梁展」が15日、中国上海市の韓天衡(かんてんこう)美術館で開幕した。開幕式と日中文化交流会(両団体主催)が同館で開かれ、参加者は国境を越えて書を通した絆を深めた。琉球舞踊や中国の箏曲など双方の芸能も披露された。

丁寧な筆遣いで揮毫する日中双方の子どもたち=15日、中国上海市の韓天衡美術館

 展覧会には沖縄側の60作品、中国側の170作品が出品された。中国トップ級の書家(国家一級美術師)の韓天衡氏は開幕式で、茅原書藝会との20年を超える交流を振り返って「中国の書道界にとって、茅原書藝会の作品から学ぶことは多い。今後も展覧会を続け、来年は琉球でも展覧会を開きたい」と述べた。

 茅原主宰は「これを機に両国の文化にとって大きな炎が盛っていくことを期待している」と述べた。

 開幕式後に関係者が展示作品を内覧し、一般公開した。交流会で韓氏や茅原氏をはじめ、日中双方の書家らによる揮毫(きごう)会があった。琉球舞踊や中国の箏曲も披露され、約200人の一般来場者が熱心に見入った。