「那覇市歌」歌声は私たち 比嘉・伊澤姉妹、後輩の市長とコラボ実現


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城間幹子市長(右)と共に那覇市歌を歌う(左から)伊澤智子さん、比嘉悦子さん=11日、那覇市役所

 56年前の小学生の歌声が今も-。1961年から2015年3月までラジオ番組「那覇市民の時間」で流れていた「那覇市歌」を歌う比嘉悦子さん(68)・伊澤智子さん(66)姉妹が11日、那覇市役所を訪れ、約20年ぶりに2人で市歌を披露した。久茂地小の後輩でもある城間幹子市長との“コラボ”も実現し、楽しく懐かしい歌声が響いた。

 ラジオで流れていた那覇市歌は、比嘉さんが久茂地小6年、伊澤さんが同5年生の時に歌ったもの。15年3月まで約50年間流れていた。

 歌い手を決めたのは当時久茂地小の音楽教諭をしていた安谷屋長也さん。合唱部から2人が選ばれた。2人はラジオ番組「沖縄メロディー」に出演し、宮良長包氏の歌を中心に歌った。その中で歌われた那覇市歌を市が後に譲り受けて、市のラジオ番組で流していた。

 ハワイに留学して音楽を学び、現在は県立芸術大学の講師を務める比嘉さんと、米テキサス州ヒューストンで暮らす伊澤さん。沖縄から出て各地を飛び回っていた2人が帰郷するたびに、ラジオからは幼少時代の2人の歌声が流れた。「歌声は変わらないけど私たちにはいろいろあったんですよ」。伊澤さんがこれまでを振り返ると、2人でうなずいた。

 久しぶりのデュエットにもかかわらず、2人の息はぴったり。比嘉さんは「姉妹だから合うのかな。声の質は変わっていないよね」とうれしそうに話した。

 2人が歌った市歌は多くの市民の耳に残った。伊澤さんが米国で県人に話すと「『えー』とびっくりされる」。市秘書広報課にも市民から「あの声を聞きたい」と要望が相次いだため、市のホームページに2人が歌う那覇市歌を掲載している。

 ホームページはhttp://www.city.naha.okinawa.jp/general/profile/symbol/
(田吹遥子)