違法ダンプに警告 沖縄・米軍ヘリパッドの建設業者 陸運事務所が改善要求へ


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荷台後ろのダンプ番号表示が消えたまま砂利を搬入するダンプカー=7日、沖縄県東村の米軍北部訓練場N1地区ゲート

 内閣府の沖縄総合事務局陸運事務所は17日、米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、砂利の搬入に使われるダンプカーに道路車両運送法違反の不正改造などが確認できるとして、業者に改善を求める警告はがきを送る方針を固めた。18日にも送付する。助手席足元の窓に着色フィルムを張ったり、最大積載量表示がなかったりするなどの違反が写真で確認できたとみられる。

 過積載につながる懸念がある「さし枠」を設置した車両が使用されている疑いもある。警告後も改善されない場合、陸運事務所は法的拘束力のある整備命令書を出すことも検討する。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんらが14日、陸運事務所に写真などを基に不正改造やダンプ表示番号の未記載などを指摘していた。ダンプ表示番号の未記載のダンプ規制法違反について、陸運事務所の輸送部門は琉球新報の取材に「提出された資料を運輸部と共有しながら確認中で、国交省とも対応を協議している」と説明した。

 陸運事務所の整備部門担当者は17日、本紙取材に「明らかに疑わしいのは見れば分かる。(適法なように)戻してほしいということで、あす(18日)までには警告はがきを送る準備をしている」との見通しを示した。琉球新報は17日、工事を請け負う業者に取材を申し込んだが、業者はコメントしなかった。県警関係者は「過積載や整備不良などの違反は今のところ確認されていない」と説明している。

 沖縄平和市民連絡会の北上田さんらは18日に那覇市の沖縄総合事務局を訪ね、ダンプカーの違反に関して同局の対応を確認する。法的拘束力のある整備命令書を業者へ出し、違法な車両の使用を停止するよう求める予定だ。