センバツ懸けきょう出陣 秋季九州高校野球 美来工科・興南


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(左から)美来工科の主将で、チームの守りの要、神山諒介。興南のエース・上原麗男

 高校野球で来春の選抜大会出場校選出の参考資料となる秋季九州大会(第139回九州大会)は22日、大分市の別大興産スタジアムで開会式を行い開幕する。大会には各県を勝ち上がった18チームが出場。県代表の美来工科は2回戦、興南は1回戦から登場し、美来工科は大会初日の22日第2試合(午後2時半開始予定、臼杵市民球場)で熊本工(熊本第2代表)と、興南は同日の第1試合(正午開始予定、同球場)で大分商(大分第3代表)と対戦する。美来工科、興南とも投打の調整は順調で、初戦突破へ気合を見せている。熊本工は2年ぶり26回目の出場。地区大会決勝では、今年の甲子園大会で春夏とも4強入りした秀岳館と対戦し3-6で敗退した。大分商は3年ぶり12回目の出場。地区大会準決勝で優勝した明豊に2-6で敗れ、3位決定戦で大分西を10-5で下した。

◆美来工科/普段通りで頂点狙う

 美来工科は21日、大分市別大興産スタジアムで公式練習を行った後、大分南高校でフリーバッティングとストレッチをして最終調整した。公式練習ではシートノックやシートバッティングをして汗を流した。

 県大会では攻守に安定感があり、初の頂点に立った美来工科。打線は上下に切れ目がなく、畳み掛ける攻撃が売りだ。ほぼ一人で投げ抜いたエース山内慧もケガなどはなく調整は順調に進んでいるという。

 初の九州大会でも普段と変わらず、投手を中心とした粘り強い守りと思い切りのいい打撃で選抜切符を目指す。

 初戦の相手は超高校級の速球派投手を要する熊本工業。150キロ近くの速球になれるため、マシンなどで対策を重ねた。

 初戦を前に眞玉橋元博監督は「一戦一戦勝ち残り、頂点に立ちたい。甲子園の切符を手にしたい」と意気込んだ。

◆興南/先取点取りリズムを

 興南は21日、臼杵市の臼杵市民球場で公式練習を行った後、大分鶴崎高校で相手の左右の投手を想定した打撃を中心に調整した。公式練習ではバントや守備の連係、中継プレーの確認など守備を中心に調整した。

 興南は県大会で接戦を制す勝負強さや敵失を得点に絡める試合巧者ぶりを発揮して準優勝し、2年連続の九州大会に出場する。九州でもいろいろな場面を想定して対応する興南の野球を貫き、2年ぶりの甲子園を目指す。

 初戦の相手は打線に切れ目がなく、強打を誇る大分商業。準決勝で完封した上原麗男を中心に、持ち前の制球力を武器に抑え、失策を防ぐことを心掛ける。打撃では継投を想定した対策を重ねてきた。甘い球を見逃さずに得点を狙う。

 重要な場面で力を発揮する選手を的確に采配してきた我喜屋優監督は「どんな展開になろうと一戦一戦を全力で戦うだけ」と初戦から堅実に勝ちにいく。