オスプレイ、ホバリング時データ示さず CH比較で防衛省


この記事を書いた人 金城 美智子
米軍北部訓練場でホバリングするオスプレイ=2012年10月、東村高江の米軍北部訓練場メーンゲート付近

 【東京】防衛省は25日の参院外交防衛委員会で、米軍普天間飛行場所属の米海兵隊輸送機MV22オスプレイの騒音について、転換モード、固定翼モードでの飛行時の騒音レベルが、前身機のCH46輸送ヘリよりも「低くなっている」と強調した。ただ騒音レベルがより大きいホバリング時、エンジンテスト時はいずれもオスプレイがCH46を上回るが、示さなかった。伊波洋一氏(沖縄の風)の質問に答えた。

 防衛省は高度250フィートでの騒音暴露レベル(一定時間の騒音エネルギーを1秒間に換算した値)は、オスプレイの転換モード(エンジン部分の角80度)が100デシベル、CH46は101デシベルと説明した。

 一方、防衛省の資料でもホバリング中心点から50メートル離れた場所での騒音暴露レベルは、オスプレイが124・7デシベル、CH46が117・9デシベル。エンジンテストで機体中心から50メートル離れた場所での騒音暴露レベルは、オスプレイが123・8デシベル、CH46が105・1デシベルとなっており、両機の差は大きい。

 米軍北部訓練場の部分返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の新設地「G地区」「H地区」周辺で、国の特別天然記念物ノグチゲラの営巣木が27カ所見つかっていた件では、文化庁は2007年5月に那覇防衛施設局(当時)との協議でノグチゲラの営巣に関する情報を確認したと説明した上で「改編区域内に鳥類の営巣木はないと報告されていた」とし、地区内にはないとした。