金城和歌奈(糸満高)PO制す 沖縄女子ゴルフ選手権


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 ゴルフの第38回沖縄女子選手権大会最終日は27日、沖縄CC(5493ヤード、パー70)で行われ、通算137で回った金城和歌奈(糸満高2年)がプレーオフの3ホール目で仲田葵(浦西中3年)に勝利して栄冠を手にした。1打差の3位は比嘉里緒菜(嘉数中2年)、2打差の4位は新垣比菜(興南高3年)、5位は島袋ひの(金武中3年)だった。

◆最終H、劇的イーグル/金城和歌奈

3番 力強いティーショットを放つ金城和歌奈=27日、西原町の沖縄カントリークラブ(屋嘉部長将撮影)

 最終の18番(パー4)。残り100ヤードから金城和歌奈(糸満高2年)が放ったセカンドショットは、そのままカップに吸い込まれた。「入った時から震えが止まらなかった」。この日は前半の3番でOBにツーパットとトリプルボギーをたたき、一時は崩れかけた。それでもバーディーを積み上げて持ち直すと、最終ホールのイーグルで一気に上位に食い込んだ。「(今年優勝するのは)自分だと思った」。劇的な1打は確かな自信を与えてくれた。

 仲田葵(浦西中3年)が3アンダーで並んだため、頂点を懸けた争いはプレーオフ(PO)にもつれ込んだ。これまでPOで勝ったことはないが、「今日こそ自分のものにしてやる」と気合は十分だった。

 「最初は緊張した」と言うが、今年の岩手国体に出場した経験が精神面の強化につながり、次第に冷静になれた。PO3ホール目に相手がバンカーに入れた時から、「パーを取れれば勝てる」と確信。持ち前の安定したショットで勝利をたぐり寄せた。

 優勝を決めた瞬間、POを戦った仲田と笑顔で抱き合い、チームの仲間の元にたどり着くと感極まった。涙を拭って勝者の証しである真っ赤なジャケットに袖を通し、「ほっとしている。最後まで我慢強くやって良かった」。最後はうれしそうに白い歯をのぞかせた。
(崎原有希)