今年6月と7月の沖縄の南の平均海面水温はそれぞれ29・8度と30・1度で、沖縄気象台が観測している過去35年で最高だったことが1日までに分かった。気象台が発表した。気象台やダイビング協会は今夏、八重山などを襲ったサンゴの白化現象は(1)高海水温が長期的に続いた(2)日照時間が長かった―ことが要因だと指摘。サンゴにとっては悪条件が重なり、ストレスの多い夏だったと振り返った。
8月の平均海水温は30・4度で、世界規模で白化が確認された1998年の30・6度に次ぐ高さだった。また、台風第1号の発生は7月3日で、98年の7月9日に次いで遅かった。
環境省が8月中旬までに実施した調査で、石垣島と西表島の間にある国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」の約9割が白化し、慶良間諸島の一部で白化や死んだ個体が確認された。
渡嘉敷ダイビング協会の平田春吉理事長は「先端だけでなく、根っこからやられたサンゴが完全復活するまでには最低3年はかかる。来年もまた同じような気候となれば大問題だ」と述べ、予断を許さない状況だと警鐘を鳴らした。