インフルエンザ異例の秋流行 沖縄、過去5年で最も早い注意報


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
インフルエンザの予防教室=2015年11月、沖縄県粟国村

 沖縄県内のインフルエンザ流行が過去5年で最も早いペースで始まっている。沖縄県健康長寿課は2日、10月24~30日の1定点医療機関当たりのインフルエンザ患者が11・4人に上り、前週に続き注意報基準値(10人)を超えていると発表した。同課はインフルエンザ注意報の発令を継続している。

 インフルエンザウイルスを検出したところ、A型が約9割を占めた。沖縄県内ではインフルエンザ患者数が増える冬場は通常、A型ウイルスが主流となるため、専門家は例年より早く、流行期間に入ったとみている。

 同課は10月26日に、注意報を発令した。例年の発令は12月~1月がほとんどで、過去5年で見ても最も早い発令だという。

 保健所別では、南部保健所が14・5人で最も多く、那覇市保健所(14・17人)、中部保健所(11・65人)が続いた。定点医療機関(全58カ所)の患者総数は661人に上り、前週(582人)から増えた。年齢別では10~14歳と60歳以上が多かった。新たに南風原町の中学校で1学級が閉鎖された。

 県健康長寿課は、手洗いやうがいの徹底、せきやくしゃみをする際にティッシュで口を押さえる咳エチケットの励行を呼び掛けている。