南城新庁舎、整備に着手 カフェ、コンビニも計画


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南城市佐敷字新里に建設予定の市役所新庁舎のイメージ図(市施設整備課提供)

 【南城】南城市は、市佐敷字新里に建設予定の市役所新庁舎の敷地造成整備や磁気探査業務などを11月中に開始する。10月18日、市中央公民館で「庁舎等複合施設建設事業に関する工事説明会」を開き、古謝景春市長や担当課が市民らに建設事業の概要を説明した。

 建設位置は、市佐敷字新里のユインチホテル南城南側の敷地。敷地面積は約2万2797平方メートル、延べ床面積は約1万5946平方メートル。地上4階建てで免震構造、鉄筋コンクリート造り。地下水に配慮し地下階は設けない。敷地内に132台分の駐車場を設け、約2千台分の公共駐車場が敷地に隣接する。地権者からの用地購入は10月で完了した。

 建築工事費は約51億円。借入額の70%を国が負担する合併特例債を活用する。庁舎整備基金からの繰入金が20億円、一般財源からの充当が1億5500万円。借入額の29億4500万円、30年間の利息約7億7千万円の合計額の70%に当たる約26億円は交付税として国から補助される。市は、合併特例債を活用しない場合と比較し、約24億4千万円の負担が軽減すると試算している。

 庁舎は1階に市民部や福祉部、税務課を配置し、多機能トイレや授乳室、キッズスペースを設ける。市社会福祉協議会やカフェも置かれ、JAやコンビニエンスストアも誘致する。

 3階には総務課に隣接して庁議防災室を設ける。敷地内の地中にあるドリーネに流れ込む湧水を保全し、雨水を地下へ浸透させるため、敷地内に浸透井戸を2カ所設置する。

 新庁舎での業務開始は2018年3月末を予定。古謝市長は「市民の皆さんの、まちづくりへの協力で庁舎建設が成し遂げられる。さまざまな角度から精査し市民に説明していきたい」と話した。