沖縄県警、高江ゲート近くで車内荷物確認 市民「説明なく理不尽」


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 【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り7日、東村高江のメインゲート付近で警察が一般車両のトランクを開けて中の荷物を調べ、約1時間にわたって車両の通行を制限していた。現場付近で警察がトランクを開けて荷物を確認するのは異例。

 10月に開催された第6回世界のウチナーンチュ大会のために帰沖していた美術作家の照屋勇賢さん(43)=米ニューヨーク在住=は7日午後2時半ごろ、国頭村安田の知人宅へ向かう途中の県道70号で、免許証の提示を求められた上でトランクを開けるように警察に指示された。照屋さんは「なぜ車両を止めたのかは一切説明してくれなかった。警察には協力するが、通す車と通さない車があるのは不平等だと思う」と戸惑った様子で話した。

 照屋さんが運転していた車のトランクには、知人に持って行くための野菜などが入っていた。同乗していた母・久子さん(64)は「警察はトランクの中にある袋も開けようとした。何の説明もなくて理不尽だ」と憤った。照屋さんが車両を調べられた時間帯はヘリパッド工事のためのダンプカーの搬入時間だった。

 県警は車両を止め、トランクを調べたことについて「車両を停止させた警察官が運転免許の提示を求めた際、ちゃんと見せてくれなかったなど不審な状況があったので職務質問を継続する必要があった。普段から任意に協力を求めて車内を見せてもらったりトランクの中を確認させてもらったりしており、高江に限ったことではない」と回答した。