「普天間早期返還、思いは同じ」 知事、佐喜真市長と視察


この記事を書いた人 金城 美智子
佐喜真淳宜野湾市長(手前から2人目)の案内で米軍普天間飛行場を視察する翁長雄志知事(手前)=22日午前11時35分、宜野湾市の嘉数高台公園

 翁長雄志知事は22日午前、宜野湾市の嘉数高台公園から米軍普天間飛行場を視察した。佐喜真淳宜野湾市長が同行し、普天間周辺の状況を説明した。佐喜真市長は同飛行場に米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが配備されて以降、夜間早朝の騒音が増え、住民の苦情が増加していると強調。「確かに沖縄には在日米軍専用施設の73・8%があるが、普天間は街のど真ん中にある。1日も早い返還が重要だし、目の前の騒音被害や5年以内の運用停止の実現を再三再四お願いしている」と説明した。

 翁長知事は「普天間周辺の人の思いは十二分に承知している。市長の言うことは県政でも最重要課題だ。5年以内の運用停止は官房長官にも実現をお願いしている」と説明。「沖縄ではあっちが立てばこっちが立たずという厳しい環境がある」と述べ、日米両政府に普天間の移設先とされる名護市が移設を拒否していることに触れつつ、「普天間を早期返還したい思いは県民皆同じだ。全力を傾注して取り組む」と述べた。

 知事は同日、佐喜真市長と共にキャンプ瑞慶覧西普天間住宅地区跡地も視察した後、道の駅かでなから嘉手納飛行場を視察し、當山宏嘉手納町長から説明を受ける予定。【琉球新報電子版】