若年性認知症支援公演「病気隠さないで」働く重要性訴え 大城さん、丹野さん


社会
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 大城 勝史さん

 2016年度県若年性認知症支援推進事業講演会「就労と認知症」(県主催)が25日、嘉手納町のかでな文化センターで開かれた。若年性認知症の診断を受けながら、それぞれの勤務する自動車販売会社で働き続ける大城勝史さん(42)=豊見城市=と丹野智文さん(42)=仙台市=が対談。2人は「病気を隠さず、オープンにすることで周囲が助けてくれる」として職場の理解で働き続けられることを強調しつつ、若年性認知症への理解を訴えた。

 2人はそれぞれが勤める自動車販売会社で営業職だったが、若年性認知症と診断されてからは、職場の理解を得て大城さんは洗車担当、丹野さんは事務職として仕事を続けている。丹野さんは13年に診断を受け、仕事の傍ら講演活動などを行っている。

 丹野 智文さん

 仕事を続ける上で重要な点について大城さんは「できないことはできないとはっきり言って、助けてもらうことが重要」と話した。丹野さんも「病気を隠さないことも大切。オープンにしても偏見はない。周囲が助けてくれる」と述べた。

 病気の進行について「頭が疲れるのが早くなってきた。少しずつ進行していると思う」と現状を説明した2人。一方で丹野さんは「若年性認知症は進行が早いといわれるが、仕事を奪われてうつ病になったケースもあるのではないか」と指摘し、働き続けることの大切さを重ねて強調した。