東京五輪、空手形の沖縄開催なし 大会組織委「厳しい」


この記事を書いた人 金城 美智子
9月9日発足以来、県内開催の要請を続けてきた「東京オリンピック空手沖縄開催誘致実行委員会」

 2020年の東京オリンピック空手(形)沖縄開催誘致実行委員長を務める翁長雄志知事は29日午前、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が空手「形」の沖縄開催について「非常に厳しい」と県側に伝えたことを明らかにした。12月8日の世界五輪委員会(IOC)による各競技会場正式発表を前に、空手競技(形、組手)は従来の決定通り、東京・日本武道館で行うというIOCの通達として伝えられた。

 形競技開催の可能性がなくなったことに、翁長知事は「大変残念な状況だ」と語り、今後も聖火リレールートへの沖縄参加や東京五輪・パラ五輪開会式での空手・古武道、エイサーや琉球舞踊の披露などを東京五輪・パラ五輪組織委に要請していく考えを示した。

 空手発祥の地として世界にアピールしようと県が県議会、県経営者協会、沖縄伝統空手道振興会などと組織した同実行委は9月9日の設置以降、全日本空手道連盟や五輪担当大臣、世界空手連盟、東京都、東京五輪・パラ五輪組織委に要請を続けてきた。

 11月24日の要請の後で、東京五輪・パラ五輪組織委から沖縄開催の可能性がないことが伝えられた。【琉球新報電子版】