北部訓練場の訓練道整備、希少種繁殖に影響 回避策は形骸化


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 【東京】米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の「G地区」と国頭村の宇嘉川河口部を結ぶ訓練道整備を巡り、防衛省による自主的な環境影響評価で、国の特別天然記念物ノグチゲラや固有種のハナサキガエルの繁殖環境への影響が指摘されていたことが30日、分かった。国の天然記念物リュウキュウヤマガメのロードキル(輪禍)の可能性も示されている。防衛省が10月28日に「工法変更」のために県に提出した環境影響評価検討図書に明記されている。

 訓練道は工程約7カ月で、工事には2・5トンキャタピラトラック2台や振動ローラーなど計16台の建設機械を使用する。沢に架かる橋(デッキ)部分は一時的に流れる沢を通すポリエチレン製の管を設置し、土のうを積んでゴム板を敷き重機の往来を可能にするとしている。