國場幸房さん死去 ムーンビーチ、美ら海設計 77歳


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國場幸房さん

 沖縄美ら海水族館やムーンビーチホテルなど「光と風」を生かした南国沖縄ならではの建築を追求した建築家で国建名誉会長の國場幸房(こくば・ゆきふさ)さんが24日午後2時24分、自宅で死去した。77歳。那覇市出身。告別式は27日午後3時半から4時半、那覇市松山1の9の1の大典寺で行われる。喪主は長男・幸泉(ゆきもと)さん。

 1939年生まれ。63年に早稲田大第一理工学部建築学科卒業後、1967年に国建に入社。沖縄での高層建築の先駆けとなった国場ビル(70年)をはじめ、大胆で緑豊かな吹き抜けが特徴的なムーンビーチホテル(75年)、那覇市民体育館(86年)、パレットくもじ(91年)、県公文書館(95年)、宮古空港新ターミナル(97年)、世界最大級の水槽を持つ海洋博記念公園沖縄美ら海水族館(2002年)、那覇市役所新庁舎(12年)などの設計を手掛けた。

 ムーンビーチホテルは2002年、日本建築家協会(JIA)の「JIA25年賞」を受賞。パレットくもじは1992年にAIJ(日本建築学会)霞が関ビル記念賞に輝いた。

 県公文書館は95年に日本建築士事務所協会連合会(日事連)建設大臣賞、96年に日本建設業協会のBCS賞を獲得。美ら海水族館は06年に公共建築賞特別賞を受けた。県内初のJIA名誉会員。