政治

米軍属範囲明確化へ 日米、実質合意も時期示さず

日米地位協定の軍属の範囲を明確化するため補足協定を締結することで「実質合意」したと発表する岸田文雄外相=26日、外務省

 【東京】岸田文雄外相は26日、米軍属女性暴行殺人事件を受け、日米で協議している日米地位協定の米軍属の適用範囲明確化に関し、法的拘束力のある文書を作成し「補足協定」を結ぶことで実質合意したと明らかにした。事件の被告人と同様の軍属が除外されることで、軍属の管理が強化できるとして「事件の再発を防ぐことにつながる」と成果を強調した。

 日本側は1月20日のオバマ大統領の任期までに補足協定の署名を目指しているが、岸田氏は具体的な時期は明示しなかった。

 補足協定は日米地位協定を補うための「国際約束」との位置付けだが、日米両政府が昨年9月に締結した日米地位協定の環境に関する「補足協定」については、米軍が補足協定を理由にして米軍普天間飛行場の埋蔵文化財調査を不許可とするなど弊害も出ている。

 安慶田光男副知事は防衛省で記者団に「事件を起こしているのは軍属だけではなく、軍人も含まれている。地位協定の抜本的見直しが必要だ。軍属の範囲が絞られたのは一歩前進だ」と述べた。

 軍属の範囲は7月の日米共同発表で(1)米政府予算で雇用される在日米軍のために勤務、または米軍監督下にある文民(2)米軍運航の船舶、航空機に乗る文民(3)米政府の被雇用者で、米軍に関連する公式目的のために日本に滞在する者(4)技術アドバイザー、コンサルタントで在日米軍の公式な招待により日本に滞在する者―の4分類で明確化すると発表していた。

 補足協定の締結に向け、日米間で詳細を詰めるために協議を継続している。

 岸田氏は慰霊のため真珠湾を訪れる安倍晋三首相とオバマ米大統領との間で、「こうした一連の成果を含む日米同盟の意義が改めて確認されることになる」と強調した。同時に補足協定締結は「画期的なものだ」とした。