異文化って面白い 国際交流員が出前授業 伊是名小・中校


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ペルーの民族衣装を着て講義をするアルトゥーロさん(左奥から2人目)=6日、伊是名村の伊是名小学校

 【伊是名】伊是名小学校(座間味靖校長)は6日、県の国際交流員を講師に招き、幼稚園から小学1~6年と地域の住民を対象に「世界の絵本の読み聞かせ会」を開催した。

 ペルー出身の国際交流員、当山・樋口・アルトゥーロさんが南米のスペイン語を使う国をクイズ形式で確認。正解するたびに覚えたてのスペイン語「グラシアス(ありがとう)」をマイクを通して発音し、拍手が沸き起こった。

 次に「ブレーメンの音楽隊」の絵本を、アルトゥーロさんがペルーの公用語のスペイン語で読んだ。隣に座った県交流推進課の儀間菜々子さんが日本語で交互に読み聞かせを披露した。

 動物の鳴き声は各国でそれぞれ異なる。特にロバの「イーヤー」というスペイン語の鳴き声に、児童らから笑い声が起きた。

 アルトゥーロさんから「おいしい」という言葉を、舌を巻いて「リコー」と発音すると聞いて、児童らは巻き舌に挑戦。見事に発音した1年のディミトゥレェヴィッチ・波夷羅(はいら)さんと同じく1年の伊禮孝優(たかひろ)君は「とても面白かった。またやりたい」と、もらったペルーのキーホルダーを見せながら興奮気味に話した。

 授業を終えたアルトゥーロさんは「伊是名の子どもたちは反応がとても良くて、素晴らしい経験となった。いつか外国語に触れた時、こんな授業があったなあと思い出してくれたらうれしい」と満足げに語った。

 同じ日に伊是名中学校(与那覇了校長)では韓国と中国の交流員による出前授業が行われた。

 中学校の授業を終えて、韓国の民族衣装のチマ・チョゴリ姿で駆け付けた同じく国際交流員のパク・ウンジさんは「中学校ではクイズ大会などで大変盛り上がった。海を越えての島立ち、心から応援しています」とにこやかな笑顔で答えた。

 一般財団法人自治体国際化協会沖縄県支部支部員の知花雪子さんは「観光が重要な位置を占める沖縄では、海外の文化や言葉に小さい時から触れることが重要だ。依頼があれば、出前授業を開催致したい」と前向きな姿勢だ。
(平安山亜紀通信員)