歩いて登校全国最低 車使用 小5は4人に1人 スポーツ庁調査


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 スポーツ庁が全国の小学5年生と中学2年生を対象に実施した全国体力テストに合わせて実施した運動習慣などの調査で、沖縄県内の小5男女の徒歩登校率が全国一低かったことが分かった。登校方法の調査は本年度が初めて。一方、両学年で登校方法として「路線バス、電車、自家用車」と回答した割合は全国で最も高く、保護者による自家用車での送迎が多い実態も明らかになった。

 結果を受けて県教育庁は徒歩登校の推奨を進める方針を示しており「子どもたちの体力向上につなげたい」としている。

 徒歩登校の割合は小5男子が79・8%(全国平均92・9%)、小5女子が79・8%(同93・7%)、中2男子が71・4%(同68・9%)、中2女子が68・3%(同70・4%)だった。

 一方「路線バス・電車・自家用車」の割合のうち、小5男子は24・8%(同6・7%)、小5女子は27・2%(同7・0%)で、ほぼ4人に1人が乗り物を利用している。中2男子が28・9%(同11・0%)、中2女子が36・7%(同14・8%)だった。県教育庁担当者も「沖縄の車社会の影響が大きい」と話す。

 調査では体育の時間以外で運動しない子どもの割合は全国ワーストクラスだったが、1週間の総運動時間は小学校で全国平均よりも多いという結果が出た。県教育庁は「運動を全くしない子どもと、運動に積極的に取り組む子どもが二極化している」と分析した。また「徒歩登校も運動の機会になる」として、徒歩登校を推奨して子どもの体力向上につなげたい考えだ。

 同調査は、児童生徒の登校方法を「徒歩」「自転車」「スクールバス」「路線バス・電車・自家用車」の中から複数回答で調べた。今回、登校方法の調査を実施した背景をスポーツ庁は「体力と登校方法の相関などを調べるため」としている。(塚﨑昇平)