沖縄市社協がLGBT相談所開設 県内初


社会
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開所式に参加する南定四郎相談員(右から3人目)と沖縄市社会福祉協議会、市の関係者ら=5日、沖縄市

 【沖縄】沖縄市社会福祉協議会(積静江会長)は5日、LGBT(同性愛者ら性的少数者)を対象とした相談所を市住吉の市社会福祉センター内に開所した。社協によるLGBTの専門相談所設置は県内初。同性愛の当事者として、ゲイ雑誌の創刊やエイズ相談活動などを続けてきた南(みなみ)定四郎(ていしろう)さん(85)=うるま市=が毎月第2木曜に、相談を受け付ける。

 相談内容は、自身の性別に対する違和感などLGBTに関すること全て。エイズなど感染症についても受け付ける。本人の他、家族など周辺の人も相談できる。個人情報など秘密厳守の上で、南さんが電話か対面でカウンセリングする。

 発足は市社協地域福祉推進課の上原健次課長が出演するラジオ番組に、南さんが出演して自身の活動を紹介したことがきっかけ。LGBT関連の支援策を模索していた上原課長が南さんに相談員を依頼した。

 18歳の時に同性愛者であることを自覚した南さんは、5日の開所式で「性的少数者の人は『まず自分の話を聞いてもらいたい』という思いが強い。カウンセリングを繰り返し、一緒に生き方を見つけていきたい」と決意を述べた。

 南さんは9日には沖縄市産業支援センターでLGBT成人式を計画している。

 相談は12日の午後2時から。その後は毎月第2木曜午後2~4時。問い合わせは市社協(電話)098(937)1500。