嘉手納の海軍駐機場、今月中に移転 民間地側から中央に


この記事を書いた人 志良堂 仁

 【嘉手納】米軍嘉手納基地内で民間地に隣接し、夜間騒音の原因となっていた海軍の駐機場について、基地内の中央側への移転が月内に完了することが6日、分かった。在沖米海軍艦隊活動司令部のロバート・マシューソン司令官が同日、嘉手納町に當山宏町長を訪ねて移転時期について初めて明言した。

嘉手納基地内で移設される海軍駐機場。海軍の哨戒機が住宅地の目の前に並ぶ=2016年11月、嘉手納町

 海軍駐機場の基地内移転は1996年の日米特別行動委員会(SACO)の最終報告で合意されていたが、具体的な移転時期はこれまで町に通告されていなかった。

 移転時期が明らかになり、當山町長は「長年町民の負担だった夜間騒音の改善が期待される。20年間待っていた。喜ばしい」と述べた。

 嘉手納基地内の海軍駐機場では空軍の訓練とは別にP3C哨戒機、P8哨戒機、電子偵察機EP3Eなどが任務のため、航空機騒音規制措置(騒音防止協定)で制限される午後10時から午前6時までの時間にも日常的に離着陸している。

 嘉手納町によると、新たな駐機場の外構工事は3月まで実施するが、運用に問題ないことから米軍が移設時期を早めたという。

 日本側が実施していた嘉手納基地内の移設工事について、昨年12月8日の日米合同委員会で整備格納庫建物10棟、駐機場などの工作物を米側へ提供することで合意していた。