多様な「幸せ」表現を LGBT当事者、27日まで写真募集


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「違いを認め合えるイベントにしたい」と写真の応募を呼び掛けるブライアント・レイさん(右)と與那覇真生さん=16日、那覇市内

 「幸せの形はそれぞれ違っても『愛』が基にあるのは同じ。LGBTと呼ばれる性的少数者も、そうでない人も」―。その思いを写真で表現しようというイベントが2月4日、名護市で開かれる。企画したのは共にFTM(生まれた体の性は女性だが心の性は男性)のブライアント・レイさん(31)=北中城村=と與那覇真生さん(33)=那覇市=だ。27日まで写真を募集している。

 名護大通りを会場に行われる「アースデイやんばる」(同実行委員会主催)の企画の一つ。LGBTをテーマにしたブースを構え、写真展「LGBTQフォトギャラリー」で、大切な人との写真や幸せな瞬間を捉えた写真を木につるして展示する。

 LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの総称として知られるが、「枠にはまらない人も含めたい」とその意味を含む「Queer(クィア)」の頭文字も加えた。

 「言葉や文章だと固定観念が先に立ってしまう。写真なら見てすぐ伝わる」とレイさん。2人が望むのは「理解」より「関心」だ。「僕らのような生き方をしている人がいることを知ってほしい」。そして「誰かを愛し、その人と一緒にいることは自分たちと何も変わらないんだと知ってほしい」という。與那覇さんは勤務先でも昨秋、LGBT向けのフォトウエディングプランを立ち上げた。ホームページの担当者欄には名前だけでなく「宮古島生まれ、FTM」と記した。ネット上の公表に少なからず不安はあったが「自分にできることを発信したい」との思いを示した。

 名護での写真展に向け、写真を募集中だ。家族や友人との写真でもよく、人数なども条件はないが、2人は「ぜひLGBT当事者にも参加してほしい」と呼び掛ける。当日は2人を中心にトークセッションも開き、「自分の子が当事者だったら?」などをテーマに語り合う。

 問い合わせと写真応募先はyonaha@berel.jp(大城周子)