東京MX、番組批判に「誹謗中傷」 反対派の言い分聞く必要ない


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 東京ローカルテレビ局の東京MXが2日に放送した番組「ニュース女子」で米軍北部訓練場のヘリパッド建設に反対する市民をテロリストに例えるなどとした内容を放送した問題で、制作したDHCシアター(東京)は20日、ウェブサイト上で番組内容を全面的に正当化する見解を表明した。番組への批判について「誹謗(ひぼう)中傷」と反論し、「基地反対派の言い分を聞く必要はない」としている。

 見解は濱田麻記子社長らの連名で「反対運動で救急車を止めて現場に急行できない」「大多数の人は米軍基地反対という声は聞かない」などの事実誤認については触れていない。抗議行動の市民らに取材しないことは「暴力行為や器物破損、不法侵入、不法占拠、警察官の顔写真を晒(さら)しての恫喝(どうかつ)など数々の犯罪や不法行為を行っている集団を内包し、容認している基地反対派の言い分を聞く必要はない」との見解を示した。

 「反対派の暴力で近寄れない」として名護市の「二見杉田トンネル」前で取材を断念した件については、「情報の中には裏取りができないものもあり」と前置きした上で「(関係者の)安全に配慮した」と説明。「反対派の日当」に関しては「表現上問題のあったものだとは考えていない」とした。

 番組が名指しで批判した在日3世(韓国籍)の辛淑玉氏が共同代表を務める団体「のりこえねっと」の抗議声明に対しては「人種差別、ヘイトスピーチに該当するとは考えていない」と反論した。