キングス、痛恨黒星 Bリーグ第31戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区4位=14勝16敗)は21日、富山市総合体育館で富山グラウジーズ(中地区6位=5勝25敗)と今季第31戦を行い、87―88で敗れて連勝は3で止まった。キングスは第1クオーター(Q)から攻撃がかみ合わず、攻守でミスも続いて富山にリードを許した。第2Qに入っても流れをつかめなかったが、スピード感のある攻撃が徐々に機能し始め、32―36で前半を終えた。第3Qは互いに点を取り合う激戦になり、キングスは4点を追い掛ける第4Qにラモント・ハミルトンの得点などで逆転に成功。しかし最終盤の重要な場面でミスを犯し、富山に白星を献上した。富山との第2戦は22日午後1時から同体育館で行う。(観客2405人)

富山(6勝25敗)
88―87(23―18,13―14,31―31,21―24)
琉球(14勝17敗)

◆序盤から小さなミス

 伊佐勉HC(キングス)の話 終始、富山のペースでゲームが進み、一時は逆転することができたものの、一気に離すことができなかったのが敗因だ。最後の場面でミスがあったが、序盤から小さなミスが重なってきたことが、最後の場面をつくった要因だった。

◆残り10秒、4点守れず/ミス重ね、勝負弱さ露呈

 これまで何度も目にした光景だ。競り合いとなった試合の最終盤にミスが飛び出し、つかみかけた勝利を逃す。この日は第4Q残り10秒を切ってキングスは4点をリード。富山の攻撃を1回、止めれば試合終了となったはずだ。しかし、そこから3本のフリースローを献上すると、1点差に迫られた後にミスで攻撃権を失い、残り2秒で逆転の2点シュートを決められた。

 細かいミスの積み重ねが黒星につながった。攻撃ではフリーのシュートを簡単に落とし、ボールも手につかずに相手に何度も奪われた。さらにはフリースローを沈められないなど、多くの得点機を逃した。守備では富山攻撃陣へのチェックが甘くなり、同じ選手に連続で得点された。第2Qには最大で10点のリードを許し、喜多川修平は「イージーなミスが続いた」と感じている。

 後半に入ると喜多川や津山尚大の得点で追い上げ、第4Qにはハミルトンが奮起して逆転に成功した。1点リードの残り10秒で喜多川が3点弾を沈め、勝負は決まったかに見えた。しかし、勝利をつかむ力はキングスにはなかった。

 またも勝負弱さを露呈し、ハミルトンは「ミスが結果を左右した」と悔やむ。今季は敗戦のたびに反省するが、しばらくすると同じ失敗を繰り返している。本当の意味で悔しさから成長できるのか、キングスは答えを示さなければいけない。