沖縄食材で料理体験 市場近くにスタジオ 観光客に好評


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 那覇市壺屋のサンライズなは商店街に、公設市場などの食材を使用した沖縄料理作りを体験できる“食のスタジオ”「テイストオブオキナワ」がある。主に海外からの観光客を対象に、沖縄の食の魅力を発信している。テイストオブオキナワを経営する沖縄エクスカージョンズの護得久朝晃社長は「海だけではない沖縄の魅力を世界に発信したい」と意気込む。

おしゃべりをしながら料理を楽しむクリスティーン・ロウさん(右)とギャリー・アウさん=20日、那覇市壺屋のテイストオブオキナワ

 大手商社で働いていた護得久社長が「沖縄のために何かしたい」と帰郷し、2015年10月に海外の観光客向けの旅行企画などを行う沖縄エクスカージョンズを立ち上げた。護得久社長自身が、ヨルダンでお酒を飲みながら地元の料理を作るプログラムに参加した経験から、外国人観光客向けの料理体験を企画。16年9月にテイストオブオキナワとして、市場に程近い商店街に店舗兼料理スタジオをオープンした。

 スタジオでは、主に海外からの観光客を対象に市場散策や沖縄料理体験など約3時間のプログラムを実施している。プログラム以外の夜は、クラフトビールと創作料理が楽しめるレストランとして営業している。

公設市場周辺を案内する護得久朝晃社長(左)

 20日は、香港から2人の観光客が体験に訪れた。この日のメニューはゴーヤーチャンプルーとラフテーのみそ煮込み、アーサ汁、サーターアンダギー。料理体験前に護得久社長と共に公設市場やその周辺を散策し、食材となるゴーヤーや三枚肉についても市場で確認した。削り立てのかつお節やジーマーミー豆腐などを試食した2人は「おいしい」と喜んだ。

 スタジオではシェフの説明に従いながら調理。クラフトビールを飲みながら、リラックスした雰囲気で料理を楽しんだ。作ったゴーヤーチャンプルーを口にして「グレイト」と笑顔を見せたクリスティーン・ロウさんは「市場散策から料理体験まで通しでできてよかった。とても楽しい」と満足した様子だった。

 体験プログラムの参加者は米軍関係者やアジアからの観光客がほとんど。護得久社長は「外国人観光客を増やすには非アジア圏の人も来てもらう必要がある」と指摘。「沖縄ならではの食というコンテンツで、これまで沖縄に来ていない国の人も呼べるようにしたい」と意欲を見せた。