違う葉だった ファーマーズ東浜の「アシタバ」、本当はソクズ? 販売体制に課題


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「アシタバ」として販売されていた青菜。実際は「ソクズ」の可能性が高い(女性提供)

 与那原町東浜のJAおきなわファーマーズマーケット与那原あがりはま市場が、食用には適さない青菜を誤って食用の「アシタバ」と表記して販売し、食べた浦添市の女性(55)らに嘔吐(おうと)や下痢などの症状が出ていたことが27日までに分かった。女性が調査を依頼した県農業研究センターの在来植物研究家らによると、青菜は便秘解消の薬効があり漢方などで使用される「ソクズ」の可能性が高い。

 女性は15日に「アシタバ」と明記された商品2袋を購入し、冷蔵庫で保存。19日に生のまま青汁にして飲んだ直後から猛烈な腹痛や嘔吐、下痢の症状が現れた。女性の家族にも同様の症状が現れたが、いずれも命に別条はない。現時点で女性以外から同様の訴えはなく、同店は22日以降、商品の販売を中止している。

 あがりはま市場の大城正儀店長は「消費者に大変なご迷惑をお掛けした」と陳謝した。今後は再発防止策を講じる。

 大城店長によると、JAでは商品の仕入れは生産者からの自己申告に基づいている。出荷した生産者も「アシタバ」と信じて加熱して食べていたという。女性は「生産者の申告をうのみにして販売する体制は問題だ」と述べ、安全性の徹底管理を訴えた。