被爆ピアノに平和の思い 恩納・山田小中、演奏と歌で心つなぐ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
爆風で傷ついた被爆ピアノに触れ、音を確かめる山田小中の児童ら=20日、恩納村

 【恩納】恩納村立山田小中学校の体育館で20日、「被爆ピアノで心をつなぐ会」演奏会が開かれ、園児と児童らがピアノ演奏と歌を楽しんだ。

 ピアノは1945年の広島原爆投下の際、爆心地から3キロの民家で被爆し、残ったピアノで2010年にはニューヨークでも演奏された。喜屋武武校長は「被爆ピアノがどんな音色なのかしっかり聞いて平和について考えてほしい」と話した。

 津波勇雄さんのピアノ演奏、ピアノを保管する調律師の矢川光則氏のお話、児童のピアノソロ、読み聞かせとピアノ伴奏、沖縄の音楽家知花賢招さんの独唱などが続き、最後に全員で「スマイル」を斉唱した。

 5人の児童によるピアノソロで「ドラゴンボール」を弾いた4年生の運天元貴君は「いい音がして鍵盤が柔らかだった」と感想を話した。終了後は児童らが爆風で傷ついた被爆ピアノを触るなどして思いを巡らせた。
(小山猛三郎通信員)